エンジニアのためのWordPress開発入門 (Engineer’s Library)
https://www.amazon.co.jp/dp/4774187062
本日、1/26に僕が共著で執筆した書籍が発売されたので、どんな内容の本なのか。買うべきなのか、買わないほうが良いのか、悩んでいる方向けに紹介します。
書籍の概要
タイトルから分かるようにバリバリのエンジニア向けに書かれた、数少ないWordPressの書籍です。
目次や執筆陣の詳解は共著者の菱川さんのブログに書いてもらいましたので、本稿では省略しますが、この書籍がどんな時に使えるのか紹介していきます。
執筆に至った経緯
初めてWordPressに触れたのが2012年の冬でした。
CakePHPでアプリケーション作れるし、ワードプレス?初心者でも触れるらしいし、サイト作るなんて簡単だろうと思ってました。
しかし、いざやってみるとそこに待っていたのはMVCの存在しない世界。。。当時は調べても超初心者向けの情報と、WordPressで何度もサイトを作ったことのある人向けの情報が多かったと記憶してます。当然ながら僕は途方に暮れてしまいました。
自分で作ることを諦めて、WordPressの得意なフリーランスの方に発注しました。それが現在のクックビズ総研の前身となるオウンドメディアでした。(現在は作り直してしまったので当時のコードは残っていませんが)
経験から学んだこと「WordPressは難しい」
それが、当時の僕の印象でした。
しかしながら、WordBench大阪というWordPressのユーザーコミュニティに足しげく通って分かったのは、WordPressにはWordPressのアーキテクチャがあるということでした。そりゃそうですね(笑)
初めからWordPressのアーキテクチャについてガッツリ書かれた情報があれば、あんな思いしなかったのに。と思いました。
それからしばらく経って、主筆の野島さんに誘われてエンジニア向けのWordPress開発入門書を書くことになりました。
この本の読み方
僕と同じようにPHPアプリケーションはバリバリ書ける。でもWordPressはまだ触ったことが無いというエンジニアの方に最初に手にとって欲しい本として書きました。エンジニアではない方は我慢してもう少し読み進んでください(汗)役に立つ情報があります。
初めてWordPressに触れるときは1〜3章を読んで
WordPressで何が出来るのか?ざっくりと概要を知りたいときは3章までを読んでもらいたいです。このあたりを抑えておくことで無茶な要件なのかどうかが判断できると思います。フレームワークもCMSも得意不得意があるので、事前にできることを知っておくことが大切です。
ちょっとWordPressを触ってみようと思ったら4章まで読んで
いきなり未知のシステムを案件に投入するエンジニアの方はあまりいないと思います。その際は「まずは触ってみよう」と考えるのが普通です。WordPressはプラグインを導入することで、やりたい事の大半が出来てしまうCMSなので、デファクトスタンダートと呼んでも差し支えないプラグインを把握することで、車輪の再発明を防ぐことが出来ます。
実際にWordPressを案件として扱うときは5章まで読んで
いざ案件としてWordPressを使ってガッツリ開発する際に助けになるのが5章です。WordPressは触ってるけど今ひとつ良くわからないんだよね〜というエンジニアは5章だけでも読んでほしいです。5章を読むためだけに本書を買っても良いです。
5章で扱うのはWordPressの基本のアーキテクチャなので、昔WordPressに挫折した僕に読ませてあげたいです。
WordPressでWebアプリケーションを作りたいときは6章以降をリファレンスとして使って
ブログやコーポレートサイトなど、いわゆるWebサイトらしいサイトを作るときは正直役に立たないかもしれませんが、WordPressを使ってポータルサイトや、ユーザー登録をしてサービスを提供するようなWebアプリケーションを作る際に困ることを解決してくれる情報を書いたのが6章以降です。
エンジニアと一緒にWordPress案件をやるときは取りえず買って
もしあなたがディレクター、デザイナーやコーダーで、込み入った要件のWordPress案件を受注した(あるいは社内プロジェクトとして取り組む)際には、エンジニアと一緒に仕事をすることになることでしょう。そのエンジニアがWordPressに精通した方なら本書は買わなくて良いです。
ただ、PHP案件の経験は豊富でWordPressはあんまりやったこと無いというエンジニアの場合は、買ってあげて彼の机にそっと置いてあげてください。
最後に
「エンジニアのためのWordPress開発入門」は、主筆の野島さんが2012年のWordCamp Osakaで発表した『エンジニアの為のWordPress入門 WordPressはWebAppプラットフォームです』をベースとした書籍です。
5年後の2017年でも、根幹となるWordPressのアーキテクチャは顕在で、おそらく向こう5年も使える内容なのではないかと個人的に思っています。(ひょっとしたら人類が情報発信をしたいと思い続ける限り変わらないかも。WordPressの思想に、今使ってくれているユーザーが困らないようにアップデートするということがあるので。)
残念ながら彼は出版を待たずして他界してしまいましたが、彼の思考を受け継いでエンジニア向けのWordPress入門書を一緒に書けたことを嬉しく思います。
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- 開発部にいるのに何やってるの?と他のスタッフからよく思われてます。ブログ書いたり、社外勉強会でプレゼンしたり、やたらと会社の備品を増やしたり。ちゃんと仕事やってますよ?